Obey Me! Nightbringer 〜花ルリ★ちゅーんず!年表〜

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Obey Me! Nightbringer Lesson1 〜 Lesson60 あらすじ
  • 【ようこそ、魔界へ! Part2】
    第1章開幕

    ある日、主人公(以下:MC表記)は、ナイトブリンガーという名前の悪魔に誘われ、突然、過去の魔界へと飛ばされてしまう。
    降り立った場所は、まだ創設前のRADの議場。
    そこには、ディアボロやバルバトスに加え、天界大戦を終えて堕天してきたばかりの兄弟たちが集まっていた。
    ※「MCが記憶喪失になり、みんなのことを忘れてしまっている展開」もしくは、「MCはみんなの記憶があるけど、みんなはMCのことを知らない展開」が選択肢によって分岐する

    相変わらず騒がしい兄弟たちだが、MCのステイの力は、なぜか過去でも発動し、みんなを抑えることができた。

    それからMCは、迷子の悪魔という設定で、みんなから扱われることになる。
    そして、ディアボロの提案で、MCは兄弟たちの世話係「デビルシッター」を務めることとなった。
    しかし、生活する場所は嘆きの館ではなく、後のメゾン煉獄である「コキュートスホール」。MCはソロモンと二人きりで生活を始める。

    ソロモンはMCと同じく未来から来た存在であり、過去に飛ばされてしまったMCの魔力の痕跡を辿って、バルバトスの力を借りて同じ世界線に助けに来たのだった。
    ソロモンは自分の魔力で再び元の世界に戻れるが、MCが元の世界に戻るためには、今の魔力だと足りないと彼に告げられる。
    MCは過去にいる兄弟たちとはまだ契約を結んでいないため、ここでは契約の力がうまく機能せず、強い魔力を生み出せないらしい。
    元の世界に帰るために、MCは兄弟たちと再び契約を結びなおすことを決意した。
    第1章
  • 【大蛇】
    翌日、ディアボロに魔王城へ来るよう呼び出されたMCは、コキュートスホールまでMCを迎えに来てくれたマモン&アスモと一緒に魔王城へと向かう。
    その道中、買い物をしようとしたマモンが「天使なんかに売るものは無い」と店員から差別され、店を追い出されてしまう様子を目の当たりにしてしまった。

    気を取り直して3人でアイスを食べていると、マモンが引いた当たり棒が大蛇を召喚。
    アスモがコキュートスホールのキッチンからこっそり持ち出してきていたソロモン特製のカップケーキを食べさせて、なんとか撃退する。

    無事に魔王城へと到着した3人。
    そこで、ディアボロから「MCとルシファーはRAD創設の主要メンバーになって欲しい」と頼まれるのだった。
  • 【地獄の七大君主】
    ある日、「魔王城にいる伝説の魔物を手懐ける者は地獄の君主と呼ばれる」という話をソロモンから聞いたマモン。
    これ以上、魔界で肩身の狭い思いをしないようにと、地獄の君主の座を手に入れるため、ルシファー以外の兄弟たちは魔物「ケルベロス」を手懐けに行くことにする。

    まずはケルベロスの居場所を探るため、MCとマモンは魔王城に乗り込み、バイトとして雇い入れてもらうためにバルバトスの採用面接を受ける。
    無事に合格し、内部調査の結果、東屋でケルベロスの遠吠えを聞いたという情報を得た。

    その日の夜、魔王城に乗り込むルシファー以外の兄弟たち。
    湖の中に、ケルベロスのいる地下牢があるかもと思った兄弟たちは、レヴィとサタンの協力で湖の底の洞窟に入る。
    ※これを機に、次第に自分たちが秘めている強い力を自覚し始め、悪魔らしい魔力が身についてきてしまっていると戸惑うみんな。

    洞窟の突き当たりへ向かうと、ケルベロスのいる場所に到着。しかし、すぐに襲われそうになってしまう。
    弟たちを庇おうとするも庇いきれないマモン。そこへ、突如現れたルシファーがあっという間にケルベロスを手懐け、みんなを助けてくれる。いいところを持っていかれてしまったマモンは落ち込み、みんなはルシファーを褒め称える。
    ケルベロスもルシファーを主と認め、懐くようになった。

    その後、状況説明を求めるルシファーに「コイツは関係ねぇ。俺が弟たち全員を連れてきた。説教するなら俺だけにしとけ」とMCと兄弟たちを庇うマモン。ルシファーも「この話は終わりだ」と話題を打ち切る。

    後日、ルシファーに呼び出されたMCは、マモンがどうしてケルベロスに執着したのか理由を聞かれる。
    「魔界で肩身の狭い思いをしないように」という説明に納得したルシファーは、MCにマモンの様子を見てくるよう告げる。
    同時に、ルシファーから渡された新聞には、「7人兄弟全員がケルベロスを手懐け、地獄の七大君主と呼ばれるようになったこと」を知らせていた。

    新聞を読んで立ち直るマモン。
    他の兄弟たちも、この記事のおかげで、少しだけ魔界で暮らしやすくなる。

    MCも、嘆きの館への宿泊許可がもらえるくらいには、ルシファーに気に入ってもらえるようになっていた。
    ※MCを自分の部屋に泊めるかどうかで争うマモンとレヴィに、サタンが犬になる呪いをかける。
  • 【レヴィの自信】
    ある日、ディアボロから設立前のRADに呼び出されたMCと兄弟たち。
    ディアボロはみんなの前でついにRADの設立を宣言し、兄弟たちはその中心メンバーに任命される。
    しかし、それをすんなり受け入れるルシファーに対し、これ以上魔界で目立ちたくないレヴィは「勝手なこと言わないでよ!ぼくはこんなところに来たくなかったのに!」とルシファーに吐き捨てて議場を出て行ってしまう。


    心配になったMCはレヴィの様子に伺いに。魔界に来て間もないのに、アスモには魅了の力がついたり、マモンは他の悪魔(MCのこと)と打ち解けたり、ルシファーはケルベロスを手懐けたり……。
    そんなみんなが羨ましくて憎い、とレヴィ。
    反対に、なにも出来ない自分のことが惨めで、「自分にもできるかも」と勝手に期待しては勝手に落ち込んで、怒りが止まらないと零す。
    そんなレヴィに部屋の外から「天界大戦の時、俺が天界に残れと言ってやれなくてすまなかった」と謝るルシファー。
    レヴィは「ルシファーのせいじゃない」と慌て弁明しようとするが、MCと一緒に部屋の外に出ると、そこはなぜか魔王城の地下迷宮に繋がっていた。

    地下迷宮に迷い込んだMCとレヴィは、他の誰かの姿を探すも見つからず、代わりに、七王の登場人物になった兄弟たちに出会う。
    そこで突然、MCとレヴィは愚の王(マモン)が持っていた金の豚を盗んだという嫌疑をかけられてしまった。
    2人は処刑のタイムリミットである日没までに金の豚を探すことに。

    無事に金の豚を発見した2人。
    処刑は免れ、MCとレヴィはパーティーに参加してワルツを楽しむ。

    その後、金の豚を隠していた真犯人の穢れの王(ルシファー)に「こちらの味方にならないか」と誘われているところを愚の王に目撃されてしまうMCとレヴィ。
    捕まりそうになるが、レヴィがリタンを召喚してその場を脱出。
    この事件をきっかけに「自分にもできることがあった」とレヴィは自分に少し自信が持てるようになった。
  • 【アスモとソロモンの契約】
    RADの創立式典に向けて、天界からの使者として招かれたシメオンとルークが魔界へ到着。
    2人は嘆きの館に滞在することになる。
    みんなで2人の歓迎パーティーを開催するが、天界の話題になった瞬間、どこか落ち込んだ様子になってしまうアスモ。
    どうやら、自分が次第に悪魔になってしまってきていることが気になるようだった。

    そんななか、アスモがある日、突然姿を消してしまう。
    アスモを探すMC、兄弟たち、ソロモンは彼のバスルームが怪しいことに気づいて中へ飛び込む。
    すると、そこには天界のような場所が広がっていた。

    一時は、そこに現れたラファエルの幻に惑わされたアスモだったが、アスモを探しに来たMCに「天界時代の美しさにはもう戻れない」という不安を受け止めてもらい、元気を取り戻す。
    「ルシファーたちと一緒じゃなきゃ、自分だけ天界に戻っても意味が無い」とラファエルの幻に言い返すアスモ。
    その途端、ラファエルの姿が変わり、地下迷宮へと迷い込んでしまう。

    地下迷宮で大蜘蛛に追いかけられ始めるMCとみんな。
    アスモは、兄弟たちを助けるために、そして、色欲の悪魔として世界最強の魔術師さえも魅了し、悪魔の自分に自信をつけるために、ソロモンと契約する。

    ソロモンの魔法で増幅されたアスモの魅了の力で大蜘蛛を見事撃退。
    その後、ソロモンに召喚されたバルバトスの力で全員脱出する。
  • 【シメオンの助言】
    アスモの一件後、食事の席で、MCはディアボロとバルバトスに、ついに人間だと正体がバレてしまう。
    「今の不安定な魔界で、君の安全を保障することはできない」とディアボロから人間界に送り返すことを宣言されるMC。

    落ち込んだMCは、兄弟たちに別れを言わなきゃいけないと、シメオンとルークに相談する。
    「天界大戦の数日前、ルシファーの様子がおかしいと気づいていながらも話を聞いてあげられなかった」と後悔しているシメオンは、「MCにもそんな取り返しのつかない後悔はして欲しくない。残りたいなら残るべきだし、伝えたいことがあるならきちんと伝えるべきだ」とルークと一緒に助言する。
  • 【悪霊退治】
    MCは、人間界に送り返される前に、別れの言葉をみんなに伝えに行こうとするが、うまくいかず、反対にマモンからバイトの話を持ちかけられる。

    MCとルシファー以外の兄弟たちは、霊廟に出るという悪霊退治のバイトへ。
    霊廟には人間界の文字で書かれた墓石があり、それをMCが読み上げると、アダムという名の霊がマモンに取り付いて話し始める。
    アダム曰く、MCの持つ光の指環で天界への扉が開かれ、アダムがかつて愛した人に会わせてくれる、とナイトブリンガーという悪魔から教えられたという。
    つまり、ナイトブリンガーがMCをこの霊廟に連れてきたということなのか、と戸惑うMC。

    MCは自身の魔力に加え、兄弟たちの力も吸い取って、指輪を使い、天界の門を開ける。
    そして、アダムは無事に天界へと旅立った。
    この時、MCは「まだ帰るべきではない」というナイトブリンガーからの伝言を受け取る。

    まるで契約しているかのようにMCから力を吸い取られたことに驚く兄弟たち。
    「悪魔同士は契約できないのになぜ?」と困惑が広がるが、ひとまずその場はお開きとなる。
  • 【ベールの異変】
    霊廟からコキュートスホールに帰ったMCは、ソロモンに、ディアボロとバルバトスに人間であることがバレてしまったことを相談する。
    しかし、兄弟全員と契約し直して魔力を取り戻さないと元の世界に帰れないため、なんとしてでもMCが魔界に滞在することを認めさせなきゃいけない、とソロモン。
    そこへ魔王城から召喚状が届く。
    MCとソロモンに拒否権はなく、2人は魔王城へ。

    「堕天したばかりの兄弟たちを受け入れるだけでなく、人間の存在まで受け入れたら、混沌とした魔界で、今までの魔界を守りたいと思っている悪魔たちを抑えられない」と、ディアボロから追放を余儀なくされるMC。
    そこへ突然「ベールを返して」と憤った兄弟たちが乗り込んできた。

    どうやら、前日、魔王城で開かれた晩餐会で暴走したベールに召喚状が届き、拘束されてしまったらしい。
    「暴走した時のベールは様子がおかしかった。危害を加えるつもりはなかった」とベールを庇う兄弟たち。
    しかし、その抗議も虚しく「ベールの処罰は追って下す」とディアボロに追い返されてしまう。

    その場は解散となり、MCとソロモンもコキュートスホールに帰ることに。
    帰り際、バルバトスはMCに「日に日に重責が増すディアボロの様子が心配だ。他の人たちも支えになってくれれば」とこぼす。

    ベールを魔王城から解放し、ディアボロの支えとなってくれるように兄弟たちを説得できれば、自分が魔界にとって有益な存在であるとディアボロにアピールできるかもしれない、と考えたMCは、ベールを解放することに決める。

    まずは、兄弟たちに前日の食事会の話を聞きに行こうと、MCは嘆きの館へ向かう。
    しかし、嘆きの館では、ベールを取り戻さずにディアボロに追い返されるまま帰ってきたルシファーへ、ベルフェがブチギレているところだった。
    ルシファーとベルフェは喧嘩したまま、各々の部屋に戻ってしまう。

    他の兄弟たちに話を聞いてみると、ベールは食事の途中、急に苦しんで暴れ始めたという。
    MCは、ルシファーにさらに詳しい話を聞きに行く。
    ベールが暴れ出す直前、みんなで話していた話題は、バンシーの歌声を聴けるという呪いのレコードをルシファーが手に入れたというものだった。

    MCはルシファーに促され、ベルフェの様子も見に行くことに。
    天界大戦の時にリリスという妹を失った話を聞き、後悔するベルフェにMCは優しく寄り添ってあげる。

    数分後、マモンづてに「魔王城へ向かうから一緒に来い」というルシファーからの伝言を聞いたMCとベルフェは、3人で再び魔王城を訪れることに。
    しかし、魔王城では、地下牢から抜け出したベールが大暴れしており、城は破壊寸前。ベールは自我を失ったまま逃走してしまう。

    3人のことを心配して、あとから追いかけてきたサタン以外の兄弟たちと一緒に、ベールが向かったであろうコロシアムに急ぐ。
    コロシアムは、堕天した時、魔界で彼らが最初に降り立った場所だった。

    コロシアムに到着すると、MCは光の指環の力でみんなの魔力を吸い取り、その力を使ってベールを沈静化する。
    しかし、MCがなぜ光の指環を持っているのかと強く問い詰めるルシファーに、MCは未来のことを話すわけにはいかず、答えることができない。
    自分たちの敵なのか、と責められてしまうMC。
    MCは「みんなの味方だよ」と答えるものの、リリスを失う原因となった人間を憎むベルフェに攻撃されそうになってしまう。
    そこをソロモンが助けてくれ、全員の頭が冷えるまで一時解散となった。
  • 【知識の泉】
    MCとソロモンは、死神の洞窟に匿ってもらうことにする。
    その洞窟の中には、知識の泉と呼ばれる、知識が本となって溢れ出る場所、ソロモンが知恵の魔術師となったきっかけの場所があった。
    ※MCはここで、サーティーンとソロモンの出会いの話を聞く。

    その後、MCのことが心配で追いかけてきたマモン、レヴィ、アスモの3人の後ろから、ルシファーが現れる。
    「兄弟たちに危害を加えるつもりなのか」とルシファーに襲われそうになるMC。
    MCは、サーティーンの機転で、悪魔たちを操ることのできるグリモワールを手に入れるが、使うことはせず、ルシファー本人に返すことに。

    「みんなが魔界で幸せに暮らせるように約束する」と、MCはルシファーに約束する。
    しかし、知識の泉ではどんな約束もしてはならないという掟があった。
    掟を破ってしまったMCは、呪いを受けて眠り続けてしまう。

    深い眠りの中、MCはナイトブリンガーと話をする。
    ナイトブリンガーは、MCが兄弟たちと契約を結び直すことが自分の願いでもある、と言って去っていった。

    元の世界では、MCの部屋となっていた場所で眠るMC。
    兄弟たちがそれぞれお見舞いに訪れてくれる。
    そして、ルシファーからの口づけ後、MCはミカエル(もしくは父)から「元兄弟たちへのなけなしの愛情だ。でももし、君がナイトブリンガーの味方になるのであれば、天界は寛容にはなれない」と警告を受け、目覚める。
    ※兄弟たちは全員、元の世界でMCが使っていた部屋に対し、「理由はわからないが安心できるから好き」と、特別な感情を抱いている。
  • 【ブラッドライン】
    後日、MCやソロモン、兄弟たちはみんなRADの議場に集められる。
    MCはそこで、自分が人間であること、元の世界(人間界ということにしている)に帰るためにまだ魔界にいたいことを、改めてディアボロに表明。
    しかしディアボロは、この大きな変革の時期に不安要素はあまり置いておきたくないと返す。
    そこへディアボロに貴族院からの書状が届く。
    「ベールの魔王城破壊の一件は魔界への宣戦布告ととる。兄弟たちへの責任を問うことはもちろん、ディアボロにも監督責任がある」と、責められてしまう。
    そして、本当に次期魔王に相応しいかどうか、魔王の称号を受け継ぐ際に行われる伝統的な試練「ブラッドライン」を受けるようにと、貴族院から言い渡されるディアボロ。

    ブラッドラインとは「魔王の血筋であることを証明する血の試練」と「魔界を率いる王としての資質を証明する道の試練」の2つからなり、どちらも合格して魔王と認められる。
    試練の内容は現魔王しか知らず、試練を受けるものは現魔王から内容を聞いて引き継ぐしかないが、現魔王である父は眠ってしまっているため、ディアボロはかなり不利な状況だった。
    それでも試練を受けることに決めたディアボロ。
    見届け役にはMCが指定される。

    まずは血の試練。
    初代魔王が妖精王に自分の血を飲ませ、彼の土地を奪ったことが由来となった試練で、妖精王の像に血を捧げて、彼の目が開かなければ認められるというもの。
    ディアボロは無事に血の試練に合格する。

    次は道の試練。
    本人の認めたくない気持ちを突きつけ、揺さぶる試練で「おまえは立派な魔王になりたいのではなく、父に認められたいだけだ」ときつい言葉を受けるディアボロ。
    MCはそんなディアボロに寄り添い、「立派な魔王になれる」と励ましてあげる。
    そのおかげで、道の試練も合格。

    試練を終えたMCとディアボロは、RADの議場に戻ってくる。
    今回の試練を通し、MCの持つ、契約もなしにみんなを従わせられる強い力は、魔界にとって脅威ではなく、自分たちとの絆だと認めたディアボロ。
    そして、そんな存在に出逢うきっかけになったとして、ベールの一件は不問、MCは魔界に無期限滞在を許可される。
    喜ぶMCと兄弟たち。
    すぐに地獄亭で打ち上げを開催した。

    その日の夜、MCはソロモンから彼の昔話を聞く。
    魔法を嫌い、排除する街で生まれたソロモンは物心つく前から魔法が使えてしまっていたため、親から外に出ないよう、部屋に閉じ込められていた。
    しかし、ある日、ソロモンは部屋の窓越しに出会った迷子と友達になる。
    ソロモンはその子に「天使や悪魔に振り回されない。人間が自由に生きられるように、人間を守るために、いい魔法使いになる」と約束したと教えてくれた。
  • 【7人目の兄弟】
    ある日、サタンに呼び出されたMCは嘆きの館を訪れる。
    すると、絶賛ハプニング中の兄弟たちに遭遇。

    レヴィがかわいがっていた蛇が脱走してしまい、あろうことかサタンの部屋に入ってしまったという。
    ブチギレたサタンに踏み潰されてないかと心配するレヴィ。
    勇気を持ってサタンの部屋に突入するMCと兄弟たちだが、予想とは裏腹に、サタンは蛇に脱皮する場所を貸してあげていた。
    レヴィはサタンにお礼を述べるとともに、部屋を覆い尽くすほどの本の量を目にし、感心する。
    少しだけ、兄弟たちとサタンの距離が縮まるのだった。

    MCは、サタンに呼び出した事情を聞く。
    「最近、自分の中に怒り以外の感情がある。でも、その名前がわからない」と困り顔のサタン。
    サタンは「レヴィにお礼を言われた時は嬉しかった。MCと一緒にいると落ち着く」とこぼす。
    でも、その感情の答えは、まだ出ないようだった。

    MCは、サタンの部屋で、ソロモンについての昔話を教えてもらう。
    昔、魔法を持っていたせいで迫害されてしまったソロモンは、その魔力が暴走したところをバルバトスに助けてもらう。
    そして、彼に導かれ、バルバトスが作った知恵の泉の番人という役割を与えてもらったのだった。

    その後、MCとサタンは部屋に乱入してきたマモンに巻き込まれ、ルシファーにイタズラを仕掛けることになる。
    書斎で豪炎サラマンダーを召喚しようというサタンの提案に賛成する兄弟たち。
    しかし、魔法陣を間違えて、豪炎サラマンダーではなく、死を予言する生き物「バンシー」を召喚してしまった。

    その途端、突然「叫び声を止めてくれ」と暴れ始めるベール。他の兄弟たちには何も聞こえていないのに、ベールにだけは、バンシーの叫び声が聞こえているようだった。
    サタンはなんとかバンシーを追い返す。
    バンシーの叫び声が聞こえる対象は、近々死人が出る家や周りの人物、もしくは前に叫び声を聞いたことのある人物だけだった。
    実は天界大戦の前、バンシーはリリスの死を予言しに、ベールにその叫び声を聞かせにきていたのだ。
    当時のベールは、その声をバンシーのものとはわかっていなかったが、叫び声を聞いたことだけでもルシファーに報告していたら、戦いをやめていたかもしれない、とずっと後悔しているベール。

    しかし、そこでサタンが「バンシーの予言した死はもう変えられない。だから天界大戦で失ったものはベールのせいではない」と、彼なりの言葉でベールを励ます。
    ベールに寄り添うサタンの言葉に感動する兄弟たち。
    また一歩、兄弟たちとサタンの距離が縮まる。

    その後、盛り上がったみんなは書斎を片付けずにゲームで遊び始める。
    もちろん、帰ってきたルシファーに見つかって怒られるも、サタンがみんなのことを庇い、兄弟たちの絆はより強固なものとなった。
  • 【デビルシッター】
    ある日、シメオンとルークの様子を見に、天界からRADへラファエルが訪問してくる。
    しかし、訪問の本当の理由は、兄弟たちへ天界からの伝言を伝えることだった。
    「サタン以外の兄弟は再び天界へと戻ってくること。これを拒めば、魔界は天界へ反する意思があるとみなして、天界は魔界へ介入する」と、ラファエル。

    その言葉に一瞬驚く兄弟たちだが、MCの寄り添いもあり、みんなの心はもう決まっていた。
    「大切な兄弟であり家族であるサタンを置いていくことはしない。これからも魔界で家族みんなで暮らしていく」と決断する兄弟たち。
    ディアボロも「彼らが魔界を必要としているのなら、魔王代理としてそれを受け入れる。魔界の民である彼らは自分が守ろう」と決断を後押し。
    ラファエルは諦めて天界へ戻っていく。

    そして、その場でディアボロは、シメオンとルークを天界の、ソロモンとMCを人間界の証人として、巷の噂レベルだった兄弟たちを正式に魔界の七大君主として認める。

    後日、魔王城では七大君主任命の記念パーティーと舞踏会が開催された。
    兄弟たちにエスコートされながら楽しむMC。
    この晴れの席で、MCは人間初の魔界公認デビルシッターに任命された。

    第1章閉幕
  • 【マモンとの再契約】
    第2章開幕

    RADの開校準備と創立記念式典の準備をすすめるMCや兄弟たち。
    そんななか、捻挫したMCに軟膏を渡す代わりにグリムを要求したり、MCがシメオンに渡したコインを横取りするなど、マモンの様子が日に日におかしくなっていく。

    ある日、MCはルシファー以外の兄弟たちと一緒に図書館の掃除をすることに。
    MCが本棚の上の方を掃除していると、はしごから足を踏み外して落ちてしまいそうになる。それをレヴィが間一髪で助けてくれた。
    しかし、その様子を見ていたマモンが「MCを助けていいのは俺だけだ」と独占欲むき出しで暴走。悪魔姿に変わり、マモンを抑えようとしたMCのことさえ突き飛ばしてしまう。
    様子を見にきたルシファーの魔法で眠らされたマモンは、ひとまず兄弟たちに運ばれて嘆きの館へ帰宅。
    その後、2番のリトルD(以下:2番)を連れたディアボロとバルバトスが嘆きの館を訪れる。

    以前、魔界を支配していた妖精王が育てていたという大樹から産み落とされた精霊のリトルD。その中でも1〜7番は兄弟たちと同時に産み落とされており、誕生と同時に対になる精霊が産み落とされるのは、選ばれし悪魔たちだけとのことだった。
    そして、マモンの対になる精霊が2番。

    バルバトスは、「2番を媒介にすれば、マモンの心の奥底に触れられるかもしれない」という。
    眠ったままのマモンが心配なMCは、2番を通して彼の心に触れてみることに。

    心の中でマモンは、天界時代にルシファーからかけられた言葉を思い出していた。
    MCは隣で、彼が強欲の意味を知り、受けいれ、そして司ることができるように支えてあげる。
    そのおかげで、無事に目を覚ましたマモン。
    いつも通りの彼に戻る。
    マモンは、本来の自分に戻してくれたお礼として、MCと再契約した。
    第2章
  • 【アスモデウスとの再契約】
    マモンに引き続き、次はアスモの様子がおかしくなってくる。
    「自分は愛されるべき存在、美しすぎる存在なんだから」といつも以上にナルシストになったアスモは、魅了の力で兄弟たちをこき使い始める。
    我慢できなくなった兄弟たちはアスモと喧嘩。
    こき使う方も、こき使われる方も悪いと、ルシファー。
    ルシファー以外の兄弟たちは、連帯責任で、ケルベロスの小屋の掃除をするよう、地下墓地へと送られる。

    掃除の最中、「人のことを考えられないヤツのどこが美しいんだ」とマモンに煽られたアスモは悪魔化し、暴走。
    みんなを次々に従えていってしまう。
    MCは駆けつけたルシファーの転移魔法で、ソロモンのもとへと飛ばされた。

    ソロモンに事情を説明し、再度2人で嘆きの館を訪れると、そこには今まで以上に兄弟たちをこき使っているアスモがいた。
    ソロモンはバルバトスを召喚し、彼の力で一度アスモを眠らせる。
    その後、MC&ソロモン&バルバトスの3人はアスモと対になる5番のリトルDを探しに魔王城の秘密の花園へ。
    人を惑わせてしまうその花園に5番が隠れているとのこと。

    秘密の花園で5番に会った3人はアスモの意識下に入る。
    そこでMCはアスモに「一番であることが重要ではないこと。1番でなくても、美しくなくても、みんなはアスモのことを愛していること」を伝え、本来のアスモに戻してあげる。
    アスモは無事に目覚め、マモン同様、元の自分に戻してくれたお礼として、MCと再契約する。
  • 【サタンとの再契約】
    RADから帰る途中、ディアボロとバルバトスに誘われた兄弟たちは、自分たちと対になるリトルDを見てみたいと魔王城へ向かう。
    魔王城の書庫には、サタンと対になる4番がいた。
    兄弟たちやMCのおかげで感情が増え、大人しくなったサタンとリンクして、最近暴れなくなった4番は、書庫でずっと本を読みふけっているそう。

    ある日、サタンはRADの帰りに魔王城の書庫に立ち寄って4番と一緒に読書をする。
    しかし、翌朝になってもサタンは嘆きの舘に帰ってこなかった。
    心配した兄弟たちが魔王城へ向かうと、本に埋もれて眠っているサタン。
    何をしても起きないサタンを心配し、MCと兄弟たちは、バルバトスの力で4番を媒介とし、サタンの心の中へ入っていく。

    「自分は兄弟の足枷に、弱みになっているのかも」と悩むサタン。
    そして、ルシファーよりも強くなれない、弱い自分に腹を立て、自分の存在価値に迷ってしまう。
    そんなサタンへ兄弟たちは「サタンも家族の一員で、大切に思っている」と言葉をかけてあげる。
    MCと兄弟たちの説得のおかげで無事に目を覚ますことができたサタン。
    そのお礼に、サタンはMCと再契約する。
  • 【ベールと6番】
    サタンに続き、次はベールの様子がおかしくなってしまう。
    暴食の悪魔であるはずなのに、全くお腹がすかなくなってしまったベール。
    バルバトスいわく、悪魔になって増幅されるはずの欲望が、彼の中にいる天使である彼に抑え込まれているのかもしれないという。
    「ベールには悪魔としての資質が相応しくないのでは?」とバルバトス。
    このままだと悪魔として、そして七大君主として、ベールが魔界に留まることは難しくなってしまう。

    それを聞いたサタンの提案で、兄弟たちはベールのために食い倒れツアーを決行。
    そのツアー中、迷い込んだレストランでリトルD6番に遭遇する。
    暴食の悪魔であるベールが6番の対の存在として本当にふさわしいのかを見極めるため、6番はベールに手料理対決を挑んでくる。
    「手料理で満足させられたら、対になる精霊として戻ってやる。満足できなかったらベールごと飲み込んで自分が暴食を司ってやる」という6番。

    兄弟たちは助っ人を呼び、兄弟チーム、シメオン&ルークチーム、ソロモンチームの3チームに分かれて手料理対決をすることに。

    結果、兄弟たちの料理とソロモンの料理のおかげで、ベールと6番は和解する。
    ベールの食欲も元に戻り、一件落着。
  • 【天使の試練】
    ある日、ソロモンの手料理がまずいことを
    本人に穏便に伝えたいルークは、MCとの帰り道に、1日誰にもバレずに卵を育てて孵化させたらささやかな願いが叶うという「秘密鳥の卵」を見つけて購入する。
    一方、MCは「ベールと契約するなら自分を通して」とベルフェにベールとの契約を阻まれてしまっていた。
    MCは、自分が契約するにふさわしい人物だと示すために、シメオンの提案で「1日嘘をつけない」という天使の試練を受けることになる。
    ※MCはこの試練のせいで、ソロモンに直接、手料理がまずいと伝えてしまう。

    しかし、ルークの持つ秘密鳥の卵の存在がルシファーにバレそうになってしまい、思わずルークを庇うために嘘をついてしまうMC。天使の試練の掟は守れなかったが、MCの嘘は誰かを守るためだったと、シメオンはその高潔な心を認め、MCは無事に試練に合格する。
  • 【レヴィの嫉妬】
    「ベルフェのことがあるものの、ひとまずベールとの契約には近づいたわけだし、元の世界に帰るために前進したね」と話すソロモンとMC。
    しかし、2人の話をたまたま立ち聞きしてしまっていたレヴィは「人間界に帰るために自分たちと契約して利用しているんだ」と勘違いして怒ってしまう。

    MCは、引きこもってしまったレヴィの部屋の前で何とか話をしようとするものの、なかなかうまくいかず、あろうことか、そこへ現れた兄弟たちの騒ぎのせいで、レヴィはリタンを召喚してしまう。
    その影響で、魔界には水没レベルの大雨が降り注ぎ、レヴィ以外の兄弟たちはみんな魔王城へ避難していた。
    魔界が水没してしまう前に、みんなはシメオンの提案で方舟を作ることに。

    一方、水の中で自暴自棄になってしまっているレヴィは「MCと一緒にいたい。元の世界に帰って欲しくない。でも元の世界にはMCの大事な人がいる。そうしたら、ぼくのことなんて忘れちゃうんだ。それなら、全部流れちゃえばいい」とひとり呟く。

    MCは兄弟たちに励まされ、レヴィと再度仲直りしようとする。
    まずはレヴィと対になるリトルD3番を通してレヴィの居場所を探ろうと、魔王城で3番を探し始めるMCと兄弟たち。
    めったに人前に姿を見せない3番をなんとか捕まえられたものの、3番が起こした激流で魔王城は水没してしまう。
    その瞬間、3番を通してレヴィと会話することに成功したMCは、レヴィが嘆きの館にいることを知る。

    水没した魔王城から方舟で助けられたMCはバルバトスの力を借り、レヴィのいるMCの部屋へ。
    水没した部屋でどうにかレヴィに想いを告げるMCと、「嫉妬してごめん」と謝るレヴィ。
    無事に2人は仲直りする。
  • 【レヴィ&ベルフェ&ベールとの再契約】
    レヴィの一件が解決し、どうして今回の事件が起きたのかとMCに問い詰める兄弟たち。
    MCに代わってソロモンが「人間界に帰るための魔力が弱まっているから兄弟たちと契約しなければいけない」と、未来から来たこと以外をついに全て告げる。

    その話を聞いてMCに寄り添ってくれたレヴィ&サタン&アスモ&ベールと、反対に黙ってしまったマモン&ベルフェ。
    翌日からMCは、マモンとベルフェとうまく話ができず、2人と距離ができてしまう。

    その日の放課後、MCは、嘆きの館まで、レヴィが起こした一件の損害賠償請求書を持ってきたバルバトスに、なぜか彼のグリモワールの端切れとリトルD7番を預けられる。
    そして、MCが嘆きの館に入ると、兄弟全員が怠惰になってしまっていた。

    怠惰の力の暴走の源であるベルフェを探すMC。
    彼の声に導かれ、MCは嘆きの館の中に突如現れた屋根裏部屋へと向かう。
    MCを人間界に返したくないベルフェは、MCのことも怠惰にして部屋に閉じ込めようと襲ってくる。
    その瞬間、バルバトスのグリモワールの端切れが光り、7番を通して、MCはベルフェの心の中に入っていった。
    天界でベルフェとかくれんぼをすることになったMC。
    無事にベルフェを見つけたMCは彼と話をする。
    無理に繋ぎ止めなくてもお互いに大切に想いあっていることを知ったベルフェは、元の自分に戻り、現実世界へと帰ってくる。

    MCの「元の世界へと帰りたい」という思いを尊重することこそが、MCのことを大切に想っている証になる、と気づいたベルフェは、協力するためにMCと再契約する。
    そのベルフェの様子を見て、レヴィとベールも契約を申し出る。
    加えて、マモンもMCが元の世界に帰るために協力すると和解。
    しかし、ルシファーだけは、契約に応じてくれないのだった。
  • 【ペア旅行】
    ルシファーは、契約に応じてくれないどころか「君が俺たちと一緒にいたがっているんだ」とMCが魔界に残るように誘導してくる。
    困惑したMCはシメオンに相談。
    「自分の声を聞いて、もう一度ルシファーと話し合ってごらん」とアドバイスをもらう。

    その帰り道、商店街の福引券でペア旅行券を当てるMC。
    MCは、他の兄弟たちを制したルシファーと2人で、2泊3日の蒸気機関車の旅に出発する。

    ディナー用の服まで用意して、旅行を楽しみにくれていたルシファー。
    2人はコース料理を嗜みながら、再度、きちんと話し合う。
    「元の世界にいる大切な人たちの元へ戻りたい」というMCと、「おまえのことはお前以上にわかっている。その俺が言うんだ、おまえはここに残るべきだと」と引かないルシファー。
    結局、結論は出ないまま食事が終わり、2人はそれぞれコンパートメントに戻る。
    すると、急に汽車が停止し、ディアボロの差し金で、途中からメフィストフェレスが乗車してきた。旅行は3人旅へ変わってしまう。
    自分の部屋にも置ききれないお土産をMCの部屋へ置きにきたメフィスト。
    その瞬間、列車が何者かにハイジャックされ、2人はコンパートメントの中に閉じ込められてしまうが、MCのことを心配したルシファーが扉にかけられた呪いを解呪し、すぐに飛び込んでくる。
    3人はハイジャック犯を懲らしめに行くことに。

    しかし、犯人にまんまとハメられ、3人がハイジャック犯に仕立てあげられてしまう。
    ペア旅行が当たった時から、全ては貴族院の罠だったと気づくルシファー。 
    ハイジャック犯にされた3人は牢獄に投獄されてしまう。
    獄中、「魔界はおまえたちのせいで不安定になっている」とルシファーに噛み付くメフィスト。
    「それでも俺たちには魔界が必要だ。ここを家にすると決めたからな」と返すルシファーに、「それなら、MCが元の世界に帰りたいと思う気持ちも理解できるんじゃないのか」とメフィストは図星をつく。
    「おまえに言い負かされるとはな」と笑って返すルシファー。
    そこへ看守がやってきて、「MCとメフィストは解放するが、ルシファーだけは地獄の最下層「コキュートス」へ送還する」と告げる。

    嘆きの館に戻った2人はみんなに事の顛末を説明。
    兄弟たちにルークとシメオンも加わって、全員でルシファーを助けに行くことにする。
  • 【ルシファーとの再契約】
    みんなは、コキュートスに繋がる秘密の通路があるという、バルバトスの部屋へ向かう。
    バルバトスの力でコキュートスへの扉をくぐるみんな。
    しかし、兄弟を心から憎んだという「肉親への裏切りの罪」でサタンが、堕天して天界の門番ができなくなったという「祖国への罪」でベールが囚われてしまう。
    そして、サタンを助けるためにレヴィが、ベールを助けるためにメフィストが一時離脱。
    ※メフィストは取引すると、そこで取り決めた目的を果たすためならどんな力でも使えるという能力がある

    加えて、MCを捕らえて閉じ込めようとした「客人に対する罪」でベルフェが囚えられ、そんなベルフェにアスモも寄り添う。
    囚われてしまったみんなを助けるため、MCはマモンの魔力を借りて、コキュートスにソロモンを召喚する。
    その場は彼に任せ、MCは引き続き、マモン、シメオン、ルークと一緒にルシファーを探すことに。

    しかし、進んだ先で、堕天して悪魔になったという「主人(父)に対する裏切りの罪」で、マモンが囚われ、動けなくなってしまう。
    他の3人を先に行かせようとするマモンだが、3人はちょうどその下で、牢獄に入れられたルシファーを発見する。
    我を失い、暴れているルシファー。
    彼の前にラファエルが現れる。
    「未来永劫、兄弟たちはコキュートスで罰せられる」と伝えに来たラファエルに、「どうして魔界で起きたことに天界が関与するのか。なぜ今更、裁きを受けなければいけないのか」と問い詰めるシメオン。
    ラファエル自身も納得がいっていない様子で涙を流す。

    「父はいつだって何も言わない。自分たちはどこへ行っても居場所を奪われてばかりだ」と怒り狂うルシファーは、拘束をとき、暴走。
    後から駆けつけたディアボロとも会話が成り立たず、2人は魔法のぶつけ合いに。
    そんな2人を体を張って止めようとするMCのもとへ、ソロモンのおかげで解放された他の兄弟たちが飛んでくる。
    MCを守るため、2人から放たれる魔法をそれぞれ食い止めてくれる兄弟たち。
    みんなの姿を見て正気に戻ったルシファーは、自ら兄弟たちにハグをする。
    その瞬間、MCの光の指輪が光り、あたりはあたたかな光に包まれた。
    父からの愛の証として、一瞬、天使姿へと変わるルシファー。あまりの美しさに兄弟たちやディアボロは彼の前に跪く。
    ルシファーは父からの愛を感じ、やがて元の悪魔姿へと戻って、気絶してしまった。
    父の赦しを得て、ルシファーを拘束していた鎖や足枷は消滅した。
    ルシファー暴走した影響で、コキュートスは崩壊寸前。
    天使たちは天界へ、兄弟たちは駆けつけたバルバトスの力で、慌てて嘆きの館へと戻ってくる。
    その後、無事に目覚めたルシファーに大喜びするみんな。
    ディアボロ、シメオン、ラファエルの3人は、どうしてルシファーをコキュートスに捕らえるなんて事件が起きたのか、引き続き調査すると伝えにきてくれる。
    「怖い思いをさせてすまなかった」とMCに謝るルシファー。
    そして「自分も父のように愛を与え続ける存在なりたい。まずは君への愛の証として契約しよう」とMCと再契約する。
  • 【元の世界へ】
    ルシファーの一件でコキュートスが崩壊したことと関係があるのか、MCとソロモンが暮らしていたコキュートスホールも全壊してしまう。
    MCは、嘆きの館で暮らすことに。

    MCが元の世界へ帰る日であるRADの創立式典が近づくなか、嘆きの館では、猫を飼いたいサタンとルシファーが対立。
    ルシファーは「白竜を召喚できたら飼ってもいい」とサタンに交換条件を出す。
    しかし、白竜の召喚には膨大な魔力が必要だった。

    兄弟たちの力を集約できるMCは、サタンを手伝うため、みんなに声をかける。
    彼らの協力もあり、サタンは無事に白竜の召喚に成功した。
    実は、白竜はこれからの祝福を願う縁起のいい生き物とされており、元の世界に帰るMCに幸福が訪れるようにと、ルシファーがMCのためにわざと召喚させたのだった。
    白竜が空に昇っていく姿を見送ったみんなは、サタンの提案で家族写真を撮る。

    創立式典まであと数日。
    MCは別れを惜しみながら当日を迎える。

    式典が始まった瞬間、空には時空の裂け目が出現。MCとソロモンは予定よりも早く元の世界に戻ることに。
    式典はディアボロとメフィストに任せ、兄弟たちも見送りに来てくれる。
    時空の裂け目を通って元の世界に戻る2人。
    創立式典は殿下の機転で無事に終了した。

    その後、MCが残した置き手紙を読んだ兄弟たちは、晴れやかな顔で翌日からのRADの執行部会に向かうのだった。
    第2幕終幕
  • 【サイエンスコンベンション】
    第3章開幕

    MCはソロモンと一緒に元の世界に帰ってくる。
    過去にいた時間は元の世界では進んでおらず、何もなかったかのように日々が進み始めた。
    過去の兄弟たちに会ったことを話すと、未来に影響が出るかもしれないと考えたソロモンは、MCに、過去に戻ったことは秘密にしておくように、と伝える。
    ※それでも兄弟たちは「MCと会うのはどこか久しぶりな感じがする」といつも以上にくっついてきた。

    MCと兄弟たちは、RADの執行部会に出席。
    ディアボロの提案で、それぞれの学問のエキスパートを選出する大会「RADサイエンスコンベンション(以下:サイコン)」を開催することになる。
    優勝者は、なんでも望みを叶えてもらえるというご褒美付き。
    他の生徒の参加を促すため、執行部である兄弟たちはルシファーにエントリーする学問を決められ、ディアボロやバルバトスを含めた全員が強制参加することとなった。
    第3章
  • 【魔界情報学】
    まずはアスモがエントリーした魔界情報学のサイコンが開催される。
    予選の筆記試験を無事に通過したアスモは、本選で「笑顔になれるようなD.D.Dのアプリ」を作ることに。

    レヴィと衝突しながらも、最終的には協力し、アスモが作った「アスモデウス着せ替えアプリ」は見事、最優秀賞を受賞。
    ※アプリ提出日にデータが全て抜き取られる事件が起きるが、MCが魔法で解決する。

    優勝したアスモの望みは、家族全員で天界旅行に行くことだった。
    しかし、悪魔がそろって天界に乗り込むわけにもいかず、兄弟たちはソロモンの案内で天界に1番近い場所「バベル」に向かうことになる。

    人間界で開かれたバベルへの入口を通り、バベルの門まで到着したMCと兄弟たち。
    そこへ偽物のラファエルが現れ、バベルの門の審判を行うが、協力して突破する。
    無事にバベルの中へ入ったみんなは、それぞれ癒しの時間を過ごし、魔界へ帰ってくる。
  • 【魔界物理学】
    次は、ベールがエントリーした魔界物理学のサイコンが開催される。
    ルシファーにみっちりしごかれたおかげで、ベールは無事に予選を通過。
    本線ではサタンが案内役となり、列車を舞台にチーム戦が始まる。

    ベールのチームは、MC、サタン、ベルフェ、バルバトスの5人。
    お題は、運転士のいなくなった列車を魔界物理学を用いて止めるというものだった。

    全員の強力もあり、ベールはなんとか駅に衝突する前に列車を止めることに成功するが、他のお題を解いていたディアボロのチームに一足先を越されてしまい、優勝を逃してしまう。
    しかし、ベールの「魔獣料理コンテストの開催地をRADにして欲しい」という望みを聞いたディアボロは「面白そうだ」とその意見を採用。
    結果的にベールの望みは叶うこととなった。
  • 【魔界地理学】
    次は、マモンがエントリーした魔界地理学のサイコンが開催。
    予選は、魔界のどこかに隠されたお宝(本選への参加チケット)を獲得すること。
    ルシファー、レヴィ、シメオンの協力もあり、無事にヒントを解きながら予選を通過したマモン。

    本選では、予選で訪れた様々な魔界の地での経験をもとに、スピーチに挑む。
    マモンらしいスピーチで、見事最優秀賞を受賞。

    マモンの望みで、みんなはギャンブルの街「マミャオ」への貸切旅行へ。
    しかし、マミャオに到着した途端、突然、ホテルで魂をかけたデスギャンブルが始まってしまう。

    ベルフェの機転で、なんとかギャンブルに勝利したみんな。
    その後、各々マミャオの街を散策するが、下級悪魔に絡まれた兄弟たちをMCが魔法で助けた時に、MCの魔力が以前よりかなり強まっていることが判明する。

    一方、人間になってしまったシメオンは、これまで、悪魔から襲われないようにディアボロやルシファー、兄弟たちに守られていたが、ソロモンの魔力を纏わせてもらったことにより、1人で出歩けるようになった。
    ※ソロモンの魔法は、悪意を持ってシメオンに触ると弾き返される仕組みになっている。
  • 【魔界化学】
    次は、サタンがエントリーした魔界化学のサイコンが開催される。
    サタンの他に、シメオンとルークもエントリー。

    サタンとシメオンは、RADで開かれた料理コンテストを通して、共同レポートを作成する。
    料理コンテストでは2人のグループが優勝し、ルークも合わせて、全員で予選を通過した。
    本選では、光度計を使った試練に挑む。
    2つのお題をこなして見事最優秀賞を受賞したのはルークだった。
    ルークの望みで、兄弟たちとルークは魔界のお菓子が溢れる場所「トリックスイーツフォレスト」を訪れた。

    一方で、シメオンの様子が次第に不穏になっていく。
    時々、シメオンから、悪魔が出すものに近い邪悪なオーラが放たれている時があった。
    そのことに薄々気がついていたMC&ルシファー&サタンと、その3人が何かコソコソ隠し事をしていると気づいたマモン&ベルフェの合計5人は、シメオンの悪魔化についてソロモンに聞きに行くことに。
    「詳しいことはまだ言えないから、今はただ見守ろう」とソロモン。

    しかし、シメオンの様子がおかしいと気づいたルークが直接問い詰めたことをきっかけに、シメオンは自分が悪魔化しつつあることをみんなに告白する。

    そんなある日、MCは、ルシファーとシメオンの前で辛そうに涙を流すラファエルの夢を見る。
  • 【魔界数学】
    次は、ルシファーがエントリーした魔界数学のサイコンが開催。
    予選はなんとマミャオに遊びに行った時にディナーで行われたクイズ大会が兼ねていたようで、クイズ大会で正解したルシファーは既に予選通過となっていた。

    本選会場の森では、魔界数学に関するものを自然の中にあるもので作って提出するという課題。
    課題の見学に来ていたMCとシメオンだが、森の中でシメオンが何者かに襲われそうになってしまう。MCは咄嗟に魔法を発動してシメオンを守るが、詠唱なしで魔法を発動したMCに、いよいよ魔力が強すぎるかもしれないと、ルシファーとディアボロは危機感を抱き始める。
    「無意識で発動するのではなく、きちんと制御ができるようにしろ」と忠告されるMC。

    その後、MCは、シメオンのことを心配するラファエルと3人で行動することに。
    ここでも襲われそうになるが、魔法で撃退する。
    しかし、この一連の襲撃は、MCの魔力の制御力を見極めるために、ディアボロ&ルシファー&メフィストがあえて仕組んだことだった。
    「危険な目に合わせて、もしものことがあったらどうするつもりだったの?」と、シメオンからたっぷりお説教をされた3人。

    翌日、サイコンは仕切り直しとなるが、ルシファーとディアボロがサイコンの場を私的利用したため、優勝者は出さない方針になった。

    その日の夜、ルシファーとディアボロは、もしもシメオンが悪魔化してしまった時の場合に備えて、彼の待遇について話し合うが、それを聞いたラファエルがひどく動揺し、その場を去ってしまう。
  • 【ラファエルの気持ち】
    後日、MC&マモン&サタン&ソロモンは、MCの強すぎる魔力量を図るために、魔術師教会を訪れる。
    そこでMCの魔力は誰かを防御する時だけ増幅することが判明。
    危険性はないと判断される。
    魔力が増幅する理由として、過去で彼らと再契約したことで、魔力が二重になってしまったことが原因だと教えてくれるソロモン。

    一方、魔界数学のサイコン以降、ラファエルはずっと部屋にこもりきりになってしまった。
    兄弟たちはシメオンやルークと一緒にお見舞いに行くが部屋にラファエルの姿はなく、不思議に思っていると、突然、大きな揺れがメゾン煉獄を襲う。

    兄弟たち&シメオン&ルークの9人は、唐突にバベルの塔へと転移させられた。
    この事件には、ラファエルが絡んでいるんじゃないかと疑うルシファーとシメオン。
    そこへちょうどラファエル本人が現れる。

    「ラファエルの思っていることを聞かせて欲しい」と、優しく彼の話を聞いてあげるみんな。
    実は、ラファエルは「シメオンがもう一度天界に戻れるよう父に助言してくれないか」とミカエルに頼みに行っていたのだった。
    合わせて、シメオンが人間になってから、ルークも降格や堕天についての本を取り寄せて勉強していたと知ったシメオンは感激する。

    「今回のバベルの件はおまえと関係があるのか」とラファエルに問い詰めるルシファー。
    動揺するラファエルの心にリンクするように、バベルが崩壊し始める。
    そこへ、ディアボロ&バルバトス&メフィストの力を借りてバベルにやってきたソロモンが到着。
    「もしかしたらラファエルは天界に1番近い場所で、再びみんなと一緒に暮らしたかったんじゃないか。彼のその強い気持ちにバベルが呼応したのではないか」とソロモン。
    崩壊寸前のバベルから投げ出されたMCは、ルシファーに抱きかかえられ助けてもらう。
    一度揺れが収まったところで、再度バベルに降り立つみんな。
    ルシファー&シメオン&ルークは、ラファエルに近づいて、彼の気持ちを掘り下げる。

    「ルシファーも兄弟たちも失い、シメオンにまでいなくなって欲しくない。一緒にいたい」とこぼすラファエル。
    そんなラファエルにシメオンは「ルークとラファエルを置いていくわけにはいかないから、悪魔にはならない。もう逃げないよ」と答えてあげる。
    その瞬間、ルシファーの指輪とMCの指輪が光り、バベルはあたたかな光に包まれて修復される。
    シメオンは悪魔化が止まり、人間に戻ることができた。

    その後、MCの魔力を借りて魔界へ戻ってきたみんな。
    この一件を通して、MCも自分の魔力をコントロールできるようになり始めた。
  • 【魔界生物学】
    次は、レヴィがエントリーした魔界生物学のサイコンが開催。
    「シメオンは一応人間には戻ったものの、悪魔化する細胞が完全に消え去っているわけではない」と聞いたレヴィは、サイコンのお題である遺伝子組み換えによって、シメオンの持つ悪魔化する遺伝子を発現前に戻すことを思いつく。
    予選はお題に関するレポート提出で、本選はそのレポートの内容の実技試験だった。

    悪魔化する遺伝子を発現前に戻すためには、危険な副作用のある魔法薬(しかも成功率は60%前後)をシメオンに飲ませなければいけないとわかり、困惑するレヴィ。
    しかし、可能性が少しでもあるのなら挑戦してみたいとシメオンが名乗り出る。

    レヴィは、MC&ソロモン&シメオン&ルーク&ラファエルの5人と一緒に、魔法薬の材料を調達するため、魔界の洞窟へと向かう。
    魔法薬には、洞窟の中でケルベロスを守るために実っていたりんごが必要だった。
    しかし、ルシファーに手懐けられてケルベロスがいない今、りんごは全て枯れてしまっている。
    そこでソロモンはバルバトスを、MCはルシファーを召喚し、ケルベロスを調達。バルバトスの力でケルベロスだけを過去の時空に戻し、守るべき対象が帰ってきたとりんごの木に錯覚させた。
    無事にみんなの頑張りでりんごをゲットしたレヴィ。

    レポートを提出し、レヴィは予選を通過。本選の実技試験に挑む。
    レヴィはシメオンの遺伝子を取り出すための魔法薬を作成。シメオンは薬を飲み、彼の副作用はルシファーが引き受けたため、すぐに元気になる。
    結果、シメオンの中にあった悪魔化する遺伝子は無事に発現前に戻り、消滅。完全に人間になることができた。

    レヴィは見事、サイコンで優勝。
    望みとして、人間界の七王イベントに参した。
  • 【魔界学】
    最後は、ベルフェがエントリーした魔界学のサイコンが開催される。

    ベルフェはなんなく予選を通過。
    本選の舞台であるセイレーン海へ。
    同じくMCもセイレーン海に向かったが、今回は見学者ではなく、サイコンの案内役から強制招集されていた。

    セイレーン海には強力な魔力量が引き起こす淀みが発生しており、原因は、魔界の月が魔界に急接近しているためだった。
    ※魔界の月は魔界全土の魔力以上の力を含んでいる。
    このままでは、月から供給される魔力によって、魔界全土の魔力が底上げされ、膨大な魔力を得た下級悪魔たちが暴走し、秩序が失われてしまう。この月から魔界を守ることが、本選の課題だった。

    月が近づいた原因は、MCの強すぎる魔力に月が魅了されてしまったからだという。
    MCは兄弟たちの力を借り、増幅された防御の力で、魔界全土を包み込む。
    MCの強い魔力と月の魔力がぶつかり合い、相殺しきれなかった魔力が月の破片となって兄弟たちの心に刺さってしまう。
    しかし、魔法でそれを取り除くMC。
    魔界は無事に守られた。

    魔界学の優勝はMCに捧げられることに。
    こうしてサイコンは全て終了。
    MCの望みは「好きな人と旅行に行くこと」。
    兄弟たちを誘って列車の旅に出発する。
  • 【ハッピーエンド】
    サイコンの数日後。
    サーティーンとラファエルの留学期間が終了を迎え、みんなは嘆きの館で送別会をすることに。
    そこで、シメオンが今後の話をするために天界から呼び出されたことを告げる。
    天界に戻れる可能性が高くなり、大喜びするみんな。

    MCは、みんなの前でルシファーから「MCは俺の、俺たちの大事な家族だからな」と口付けをもらい、物語はハッピーエンドを迎える。

    第3章終幕

Obey Me! Nightbringer【完】

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